お年頃です。ある意味。
中二男子の夏休み全開!
どうしてこんな子になっちゃったの翠(´Д`)





逝きますよ










質問:彼女に着せたい服は?

蓮「花嫁衣装だろう」
ホロホロ「メイド服!」
リゼルグ「流行の可愛い服」
まん太「お揃いの服とか……」
ハオ「ネコ耳セーラーに勝るものは無いよ」
葉「裸エプロン」



きっかけは、いつだって単純なものだ。
その昔、かの偉人(リザさん)も言ったように……








おとしごろだんぎ。




この場合、きっかけはあきらかにハオだった。
手に何か携えてふらりと葉達一行が泊まる施設に現れたハオは、やあ、と言って笑った。
「おー、ハオ。なんか用か」
「うん、ちょっとね。君たちとたまには群れ……話しておこうと思って」
「某風紀委員長が聞いたら咬み殺されそうだな」
「Σ( ̄□ ̄;)!! なんでそんなの知ってるの?!」
「いやー、実際苦労してるんよ? 無人島までジャンプを取り寄せるためにパッチをあの手この手で脅して丸め込んで無理矢理」
「葉君……そんなことしてたんだ……」
「それでここ、発売2日前には最新号のジャンプがあるんだね……」
しかも発売2日前なのかと蓮は思ったが、あえてつっこまないでおいた。
「と、とにかく! 今日はただ君たちと群、じゃなくて親睦を深めようと思ってここに来たんだ。敵意はないよ」
「いつまで群れるネタ引っ張ってるの。咬み殺すよ」
「Σ(;_:) 勘弁してください委員長!」
「なんなんだよこの漫才兄弟……見てて腹たつんだけど」
ホロホロが嘆く。
「まったくだ。腹立たしい。おい馬孫! あいつらを黙らせられないか」
『……努力致します』
馬孫はかなり自信なさげに頷いた。



──10秒後──



「「ちっちぇな」」
どがーん!!!!!!!
かくして、馬孫はあえなく撃沈した。存在していられただけ幸運だったと言えるだろう。消滅しててもおかしくはない。
「もうやだ……あの兄弟……」
まん太はこっそり呟いた。





◇◆◇◆◇





さて、そんなこんなで今に至るわけである。
あの後、いろいろあって、最終的にハオが葉に春雨でぶったぎられそうになった瞬間(持霊を置いてきたため無力だったらしい)出掛け間際のアンナに揃って殴られ、事態はなんとか鎮静した。なんとか。
「……それで? 用ってなんなのさ。“自称”未来王さん」
「いや、別に。健全な十代の反応を見てみたいな、と思って」
「自分は健全じゃないってことか……」
ホロホロが何故か悔しそうに呟いた。
「さて、ここからが本題だよ。ここ見て」
ハオが、何処からか取り出した雑誌のある一点を指差す。
「なになに……? 彼女に着せてみたい服?」



ここで冒頭に戻るわけだ。



「花嫁衣装だろう」
蓮がいう。
「気に入ったら即結婚、てか?」
「ていうか道家ってどうやってお嫁さん確保してるんだろうね。あんな山奥にあるのに」
「んー、そこはあれ、少年誌では描けないようなことでもしてたんだろ。親近相姦とか」
「何言ってるの?!Σ(●д●)」
とりあえずそこで蓮の話題は打ち切る。
「で、後はどうなんだ。そこのアホ(※ホロホロ)とか」
「え、オレか? オレは断然メイド服だな!」
瞬間、周囲3人の少年達は思わず引き下がってしまった。
この現象を、いわゆる「ドン引き」と言う。
ちなみに、ドン引かなかったのは麻倉兄弟二人だ。
「メイド服か……ふ、子供だね」
「発言が不穏だ……」
まん太が思わず漏らした。
とにかく、ある意味健全(なのかもしれない)ホロホロは置いておいて、話題をリゼルグに引き継ぐ。
「え、僕? やっぱり、流行りの可愛い服とかかな……好きな子には可愛い恰好してて欲しいからね」
 あまりに普通だったので、「やっとまともな意見が出た」とまん太が涙ぐむ間もなくまん太にバトンタッチ。
「僕は……そうだね、お揃いの服とか着てみたいな」
「まともな意見はつまらないね」
と、ハオは呟く。
「じゃあそういうお前はどうなんよ」
「聞きたいかい?」
「別に……」
「じゃあ、特別に聞かせてあげるよ。特別にね」
(あ、無視した)
回りの冷たい反応を無視し、ハオは勿体ぶったモーションの後こう言った。





「ネコ耳セーラーだよ。これに勝るものは無いね」





「「「「「うっわー……」」」」」
「最低だなお前……」
「男の風上にも置けん」
「いっそ死ねば良いのに」
「酷い! 葉がどうしてもコレだけ着てくれないのが悪いんだよ?!」
「他のは着たみたいに言うな」
葉が低い声で言う。脅しだ。多分アンナ直伝の。殺意が半端ない。
「なに言ってるんだよ、葉。この前メイド服着てくれた時はめちゃめちゃ可愛かったじゃないか。可愛いくて可愛いくてそのままイけそうだ」
「──真空仏陀斬り」
日本刀が、空を、ついでにハオを斬った。
「……いつまでも夢見てんじゃねぇよ、クソが……」
(人格変わってる……)
「葉。死んだか、その物体は」
「多分生きてるだろうな。変態と妄想の力は強力だから。あの某・パイナップルみたいに」
「そうか……残念だ……」
「ねえ、何このやり取り」
「さあ……僕にはわかんないよ」
一般人・リゼルグ&まん太はただただ溜め息をつくばかりだったという。





それから10数分ほどして、ハオは目を覚ました。
「ぐすっ……酷いよ葉……僕にはもう葉しかいないのに」
「大丈夫だ。ハオ×シルバとかラキスト×ハオとかそういうジャンルもあるらしいから」
「ええー(;□;)!! ナニソレ! 僕受けなの?!」
「「「「「突っ込むところはそこか」」」」」
「もう死んでくれんか、そこのホモ男は。目障りなんよ」
どんどん険悪になっていく空気(主にブラック葉)に、ホロホロ以下一同は堪えかねて葉に話題をふった。
「な、なあ、葉。そんでお前はどうなんだ、さっきの話」
「ん? オイラか?」
ハオから話題が離れた瞬間、明るくなる葉。
「オイラは……んー、あえて言うなら裸エプロンかな……」





「「「「は?」」」」





この弟にしてあの兄ありか……!!





「よ、葉君……? 裸エプロンって」
「だってアンナそれだけはしてくれんから」
「他のは着たの?!Σ( ̄□ ̄;)!!」
「うん。メイドもナースもセーラーもネコ耳も。あ、ついでに魔法少女も」
そう言って着物の懐から数枚……とは言えない量の写真を取り出す葉。どうやらこちらは妄想ではないらしい。ていうか常に持ち歩いているのか旦那。
「んー、これならまあ見せてもいいか」
 そう言って葉は友人の前に一枚の写真を翳した。
うっかり、ぴらりと見せられた写真を見てしまった4人は──哀れかな、全員鼻血を吹いてぶっ倒れたという。





End





おまけ

「ただいま」
「お帰りアンナ」
「ってあんた、何があったのよこの死体の山は!!」
「んー、いや、アンナのコスプレ写真見せたらなんか鼻血吹いて倒れちまって……」
「ああアンタ何見せてんのよー!」
「ポピーッ!!(≧ε≦)Σ」
「このおバカ! 恥ずかしいじゃないのよ!」
「いいじゃんか……別に最中の写真じゃないんだから」
「殺してやる……あんたを殺してあたしも死ぬ」
「死なんでくれ! あと殺さんでくれ頼むから!」
「あんた自分のことは後回しなのね」
「そりゃ……アンナより大事なもんは無いし……(ぽりぽり)」
「葉……(ちょっと感動)」
ぐいっ、ばたん!
「?! ちょっと葉、何を」
「うへへー、スキあり☆」
「え、ちょ、待ちなさい、きゃあああああ!」
回りのお客様方が目を覚まさない事を祈って……










End




あとがき!
友人の蘿蔔がリボーンで学キノ(電撃文庫の学園キノ)パロをやっていたのを見て、(ていうかメールで携帯に送られてきた)衝動的にやってしまった問題作。
この話を書いて決意覚悟が固まりました。
ウチのお兄様は変態AHOホモで行こう、と。
そんな決意、固める必要ないんですけどね・・・・・・でもまぁ、決めちゃったんで。
これからもお兄様は変態です。未来永劫。フォーエヴァー!



・・・・・・かっこいいハオ様がお好きな方、大変すみませぬ。