朔間凛月が失踪を遂げたのは、衣更真緒が十八歳の冬だった。
「――凛月! そこにいるんだろ!? 返事しろよ、……りっちゃん!!」
そしてその夜、真緒は凛月と会っていた。遮るもののない丘の上、ふたご座流星群を二人で眺めながら、話をした。
星がおちてくるよ、と凛月は寂しそうに笑っていた。土塊に還る自分を見送りにきてくれたみたいだと。土の下は寒くて、陽の当たらない世界は恐ろしくて、日向の暖かさを知ってしまったから、本当はすごく嫌なのだと、呟いた。
「りっちゃん!!」
彗星が落ちる。不吉の象徴が約束の丘に墜ちてくる。真緒は必死に両手を伸ばした。彗星はまっすぐ真緒のいる場所へ向かってきていて、ほどなくして衝突して、そうしたら多分衣更真緒は死んでしまうなと、考えるまでもなくその事実はわかりきっている。
けどそれがどうしたって言うんだ。
「俺はおまえを見つけるから、絶対、絶対――だから帰ってきて、りっちゃん……!!」
墓場で鳴く鳥は生者を死者の元へ導く。レオがそう言うのだから、そうなのかもしれない。けれど真緒は、それでちっとも構わないのだ。
奇跡のお膳立てはじゅうぶんされていた。だから真緒はそれを信じた。魔法をかけ、奇跡を手繰り寄せるための、真緒にしかない力を信じた。
――つまり凛月への愛だ。
『むかしね、俺は嬉しかったんだよ。ま〜くんのおでこに噛み付いたあと、ま〜くんが、前髪が目に掛かることさえ嫌がって。……疵痕のかたちでもそれが永遠に残るなら、そう思ってた。だけどま〜くんは、恐怖を克服した。俺がつけた心的外傷は永遠じゃなくなった』
ふたご座流星群をバックに朔間凛月が物語る。爛々と輝く紅の瞳は、夜闇の群青にこの上なく映えた。
『なら何が、ま〜くんの永遠になれるのかな。そんなふうに考えてるうちに、タイムリミットは刻一刻と迫ってきてて。それでね、結局、俺は思ったの。……ま〜くんの心を、俺が永遠に独り占めしちゃうのは、よくない。ま〜くんが前を向いて生きていってくれるのが、俺にとっての一番なんだ、って』
ねえ、そうでしょ。夜の眷属が囁く。その権能を最も強くふるえる午前零時の夜空のもと、衣更真緒の首筋に手を掛け、しかしその指先はすぐに離れて行く。
『だってそうしなきゃま〜くんはボロボロになっちゃうでしょ。ごみくずみたいに使い潰されて、襤褸のように絞り取られて、血と汗でどろどろになって、見る影もなく遺棄されて。そんな状態のま〜くんを、人間が愛せる? 俺だけしか愛してあげられないのに、俺は世界から消えなくちゃいけない。不本意だけど。でも吸血鬼に奇跡は起こせないから』
ごめんねま〜くん。そうして凛月は、さびしい言葉を何度も嘯いた。さびしい、寒い、嫌だよ。瞳はそう雄弁に語っているのに。本当は嫌なんだって気持ちを隠しもせず、真緒の頬を撫でるのだ。
『だから俺はま〜くんを呪うの』
一生さびしい思いさせちゃうかもしれないけど、だけど許してね、きっと忘れてね。吸血鬼は人間を呪う。覚えていたほうが呪わしいから。変だよねえ、何が呪いで何が呪いじゃないのか、これじゃわかんなくなっちゃうよね。
『ま〜くんが永遠に俺を思い出せなくてすむように。俺を捜さなくて大丈夫なように。……笑っちゃうよね。呪われた吸血鬼が、人間に幸せになってほしいと呪うなんて。ばかみたい。やだなあ。苦しいよ。俺も……俺も……お日様のもとで生きていける身体ならよかったのに』
凛月の唇が真緒の顔に迫る。まずは頬に親愛のキスを。次いでは額に慰めのキスを。そして唇に慕情のキスを。
『さよなら、ま〜くん。しあわせになってね』
最後に凛月はかがみこみ、頭を垂れ、真緒の手の甲に騎士の誓いを立てた。
それから凛月は世界じゅうどこにもいなくなって、夢見るように消え失せた。新月の夜のこと。吸血鬼が一番ものさびしい夜のお話。
あの日の続きをしよう、りっちゃん。
今日は新月じゃなくて満月だし、流星群じゃなくて彗星が降ってくるけれど。
魔法を掛けるのにこんなに素晴らしい日は他にない。
不吉の星が剛速球で墜ちてきて、だけど衣更真緒は逃げも隠れもせずに、それを正面から掴み取ろうとした。彗星の正体には心当たりがあった。燃え墜ちる星の塵なんか本当に抱きしめたら跡形もなくちぎれて飛んでしまうだろうけれど、恐怖はない。今の真緒には騎士の加護があるのだから。
「凛月」
胸に、急にのしかかってくる質量。腕の中に受け止めた何かはなまぬるい。真緒はゆっくりと目蓋を開け、それに話し掛けた。それはすごい仏頂面をしていて、さながら、三年間の眠りから無理矢理起こされたような、不機嫌の権化だった。
「……なんで起こしたの」
「いつも起こしてってわがまま言ってたのはそっちじゃん」
「う〜……。それは、いつも、の話。今じゃないの。さよならって、言ったじゃん。見つけなくていいよって。吸血鬼は、お日様の世界じゃ生きられない。起きてたってつらいだけ……」
寝起きの猫さながらにぐずり、真緒の腕の中でじたばたと暴れる。凛月は、世界から消えた三年前のあの時となにひとつ変わらない姿をしているように真緒には思えた。懐かしい顔、懐かしい声、懐かしい匂い。懐かしいわがまま。思えばずっとこのわがままに振り回されてきた人生だったけれど、それが一切なくなった三年間は、退屈極まりなくて、心にぽっかりと穴を開けられたようで、たまったものではなかった。
「……なのに。『探さないで』って、呪いまでかけたのに」
「残念だったな。呪いっていうのは、たいがい魔法でとけるもんだ」
「ま〜くん、いつから魔法使いになったの? そういうの、ま〜くんの領域じゃないでしょ」
「あはは、そうかもな。俺は人間だから、ほんとは魔法なんか使えっこないし。けど、一生に一回ぐらいは、人間でも魔法を使える。逆先とかに聞けば、そういう答えが出てくるんじゃないか?」
適当なことを言うと、そうかもね、ま〜くんは平凡な人間だし、と減らず口が飛んでくる。
真緒はそっと凛月の身体を抱きしめ直した。そこには確かに質量があって、夢からさめるように、魔法をかけられたみたいに、朔間凛月は世界の中へ戻ってきていた。そういえば、レオが魔法の瞬間を見せてと言っていたっけ。二人をこの一晩繋いでいたスマートフォンはもう電池が切れてしまったけれど、あの摩訶不思議な人のことだから、真緒がちゃんとレオの言葉を守ったことを、もう知っているかもしれない。
凛月が腕の中で身じろぎする。帰って来ちゃったんだあ、と独り言が漏れている。もう二度と目を醒まさないつもりだったのに。ま〜くんてば、ほんとばか。
「これでもう一生、俺から逃げられないね」
世界でいちばんやさしい吸血鬼が、さびしくない言葉を嘯く。
「消えた吸血鬼を呼び戻すなんて大魔法、代償は尋常じゃない。ま〜くんの人生はもうめちゃくちゃだよ」
「いいよ、それで」
「今ならまだ魔法をキャンセル出来るのに?」
「しないよ。俺がなんのためにかけずり回ったと思ってるんだ、ほんと」
「……。ばかだねえ、ま〜くんは」
ばかな子ほどかわいいよ、と呟き、今度は凛月が真緒の身体をぎゅっと抱きしめた。
夜明けの光に照らされ、遮るもののない丘の上、そうして二人はじっと抱きしめ合った。サヨナキドリの声はもう聞こえなかった。夜のとばりは彗星の訪れと共に消え、凛月はお日様の光に灼かれ、しかしそれをぬくもりと感じ取っていた。朔間凛月にとって、太陽の光とは、ずっと衣更真緒のことだった。
だからこそ凛月は思い悩んだ。高校二年の秋頃、人と交わることの恐ろしさに怯えて。距離を取ろうとして、でもそれはすごく寂しいことだと考え直した。誰とも関わらなければ確かに傷付くことはないのかもしれない、けれどそれは生きていないのと同じ事だ。墓土の中で生涯を終えるのはとても寂しい。だから。だから痛くても辛くてもお日さまに寄り添って生きよう、それが出来るのならば、そう思っていたのに。
世界はとても残酷で。あまりにも吸血鬼に優しくなくて。凛月に究極の選択を迫った。お日さまを犠牲にするか、或いは墓土の下でさびしく消えていくのか、奇跡か魔法でも起こらない限りそのどちらかしか選べないのだと分かった時、凛月は一人消えゆく道を選択した。
「でもほんとはね、ずっと見つけてほしかったんだ」
その選択を、凛月は後悔していない。大切なものを守りたかったから。だけど一方で奇跡を願っていた。吸血鬼の自分には到底手に入らない、きらきらした魔法を、祈っていた。
「ずっと昔から知ってた。ま〜くんなら、大丈夫だって。ま〜くんなら、世界のどこにいても俺を見つけられるって」
「前も聞いたことある」
「うん。だから後世の歴史学者はね、そんな俺たちの信頼関係を愛と名付けたってわけ……」
「……知ってるよ」
吸血鬼が祈るなんて、そんな馬鹿げたこと、あってはいけないのかもしれないけれど。そもそも吸血鬼が騎士なんかやっていたのだから、そのぐらいの滅茶苦茶は、どうってことなかったのだ。
凛月のお日さまは奇跡を起こした。吸血鬼の肌に、朝の陽射しがやわらかく降り注いでいる。痛くない。怖くない。人間の世界が、また、凛月のそばで微笑んでいる。
「ま〜くん、俺を起こしたからには、覚悟出来てるんでしょ?」
悪戯っぽく訊ねると、真緒は間髪入れずに即答する。
「うん。好きにしろよ、凛月」
「む。かわいくない。もっとうろたえてよ〜、惨めにじたばたしてよ〜、その方が俺も悪役っぽいじゃん、吸血鬼っぽい〜」
「こ〜ら、適当なこと言うんじゃない。本当の事を言いなさい」
「…………。さっきみたいに。かわいく、『りっちゃん』って、呼んで。そしたら喉元に噛みついて眷属にして、不老不死にしてあげる……♪」
「お手柔らかに頼むぜ、『りっちゃん』」
「――契約成立。裏切ったら、絶対許さないからね?」
凛月は目を細め、真緒の肩口に唇をつけた。傷口から鮮血が滴る。ああ、今度こそ、このぬくもりを永遠に離さない。
一生愛して、一生忘れないで。
◇◆◇◆◇
「ああっ、まさしく愛の力です、すばらしい魔法です、Miracle! 私感動しきってしまって、どうすればいいか……」
「ていうか、あんたどうすんのよ、今後。三年も経ってりゃ世間様からは完全に忘れ去られてるっての。それとも、何。今更大学とか行くつもりなわけ? あと一年もすればそのガキも卒業でしょ」
「まあまあ、泉ちゃん。そんなにプリプリしてちゃ、お肌に悪いわよォ。もっと笑顔でいきましょ。せっかく凛月ちゃんが帰ってきたんだし……」
「おれとしては、一番の見せ場が全部とられちゃって業腹ではあるけどな〜。舞台を整えるだけ整えて、あとは全部委譲してやったわけだし! しかも一番おもしろいところで通話が切れた! あ〜、おれまで、セナの世話好きがうつったみたい!」
「人を病原菌みたいに言うんじゃないよ」
――後日、真緒のマンションにて。
真緒がお礼と結果報告の連絡を入れると、誰からともなく足並みを揃え、Knightsのメンバーが全員で真緒の部屋へ押しかけた。帰ってきた日以来真緒のマンションに住み着いていた凛月は、懐かしい顔ぶれに「お〜……☆」と怠惰な喜びを示し、旧友たちの訪れを歓迎した。
「第一この部屋、狭いんじゃないの。この人数で集まるにはさあ……」
「それはまったくもって同感ですが……。しかし致し方ありません、元Knightsのメンバーが勢揃いしているというだけでちょっとしたNewsになってしまいます。凛月先輩は突然蒸発したことになっていますし」
「あら、そういえばそんなこともあったわねェ」
「衣更先輩は現役Trickstarのメンバーですし。余計な詮索はされたくありませんからね」
「リッツ〜、ここの家、床に五線譜書いちゃだめなのか?」
「ちょ、月永先輩! やめてくださいよ賃貸なんですからここ!」
「れおくん、あんた、流石にそれはやめときな。みっともないから」
ハア、と泉が腕組みをして肩を落とす。すんでのところで作曲メモにされることを免れたフローリングを確かめ、真緒はほっと胸を撫で下ろした。それから、あたりにあったコピー用紙を間に合わせで渡す。とりあえずの処置だがないよりはましだ。
凛月が戻ってきてから、十日ほどが経っていた。
その間、真緒はまず嫌がる凛月を引き摺って朔間の家を訪れた。魔法の正体について、訊ねておきたかったからだ。そしてそのことをKnightsのメンバーに入れ知恵したであろう意図も、出来れば確かめておきたかった。
『あんまし、難しいことはないんじゃがのう。要は存在証明を打ち立て直したのじゃ。とはいえ真性の吸血鬼たる凛月を再確立させるには、相当のエネルギーが必要でな。そのあたりは逆先くんやら渉やら、いっぱしの魔法使いに智恵を貸してもろうた』
人間一人で払える対価はたかが知れてるからのう、と人の悪い笑みを浮かべた朔間零は、しかし凛月と真緒の顔を交互に見比べると、にこりと相貌を笑みの形へ崩した。それから『よくやったのう、えらいぞ』と真緒の頭をわしわし撫でた。Knightsのメンバーを巻き込んではおいたものの、これが成功するかは殆ど賭けに近かったのだ、と彼は言う。黄泉返りは魔術の中でも特に難易度が高いものだからうんたらかんたら、その後は難しいことをつらつらと聴かせてくれたが、凛月が「ま〜くん、眠くなるから聞かなくていいよ。今後のま〜くんの道行きにたぶん必要ないし」と後ろから両耳を塞いでしまったので詳しいところは良く覚えていない。
ともかく凛月は戻ってきて、今のところ真緒のマンションに居候している。「ま〜くんのヒモ〜」などと言いながら日がなごろごろしている凛月だが、近いうち、社会復帰をするつもりはあるらしい。
「そういえば、凛月先輩」
真緒のそばで猫よろしく丸まっている凛月に寄ってきて、司が口を開く。司はちらりと真緒の方を見遣る。
「なぁに、ス〜ちゃん」
「私、ずっと気になっていたことがあるのです」
「うん」
「何故、三年間も時間が必要だったのです?」
愛の魔法で、凛月先輩の言うところの呪いがとけるのであれば。もっとすぐにやってもよかったはずでしょう、と司はよく通る声でそう訊ねた。
凛月がぱちぱちと目をしばたかせる。いつの間にか、部屋中の視線が凛月に集中している。「うぅ〜……」と居心地悪そうにもぞもぞ身をよじり、凛月は観念したように、真緒の手を握り締めて首を横へ振る。
「三年間も、じゃないよ。ほんとは一生とけない呪いのはずだったんだから」
「けれど衣更先輩はときましたよ」
「……兄者が、言ってたんだけど。魔法の下準備が、出来てたんだって、ま〜くんには。三年間、俺のぶんの居場所を維持し続けて……受け皿を作り上げてた。その固定化に三年。準備が出来たから、自覚が始まった……らしいよ」
「……ええと、つまり?」
「ま〜くんは、三年間、俺の呪いに抗って俺を捜し続けてたってこと。コップが二個あって、タオルが二枚あって、枕が二個あることが、ま〜くんに使える、まず一番初歩の、一番大切な魔法だったんだよ」
下準備が出来てしまえば、あとはタイミングだけだ。凛月を呼び戻す魔法を始めるには、消えた日と同じように、ふたご座流星群が見られることが必要だった。条件が揃うことではじめて魔法は成立する。逆先夏目が得意とする仕込みの必要な魔法であればそれは尚更のこと。
「ときどき、Trickstarのなかで魔法使いって呼ばれてるのは知ってたけど。ま〜くんって、ほんとに魔法の素養があったんだね。さすが、俺の眷属〜♪」
「……。なんだかよくわかりませんが、凛月先輩が楽しそうなので良しといたします」
凛月があまりにも朗らかに笑うので、司もそれ以上何かを言おうとする気にはなれなかったのだろう。彼はすっと身を引き、復帰する時は私に声をかけてください、お手伝いしますから、と言う。するとそれに乗っかるように嵐がアタシも手伝うわよォと口を出し、レオがおれもおれも〜! と飛び跳ねる。
「はあ、付き合ってらんない。チョ〜うざぁい……」
凛月を取り囲んで大騒ぎをはじめた三人をよそに、泉が溜め息を吐いた。けれどそのまなざしはどこまでも優しい。そう言えば、魔法のきっかけはふたご座流星群だったとして、一連の流れを引いてくれたのは泉だった。凛月から解放された真緒は、改めて泉に向き直り、小首を傾げる。
「あの、瀬名先輩」
「何?」
「もしかして朔間先輩から、何か聞いてたりしたんですか?」
「はぁ? 王さまはともかく、俺は朔間とは関係ないよ。まさかあんたがくまくんのスペースを家に用意してるとか知らないし。ってか、知ってたら手伝ってないし。きもいから」
「あはは……」
「まあ……でも、あんた頑張り屋だからね。頑張ってるやつは報われるべき。そう思っただけ」
泉の言葉はどこまでも素っ気ない。そうだよなあ、この人、面倒見はいいけど、人間が好きなわけじゃないし。そう思って「すみません」と口にしかけた真緒を、泉の耳打ちが遮る。
「でも、俺たちのくまくんを連れ帰ってくれてありがと」
「――え、」
真緒は目を見開き、泉の顔をじっと見つめた。よくやったんじゃないの、という声なき言葉がその中に見えた気がする。
真緒は泉の意図を汲み取り、無言で頭を下げた。
そんなわけで、衣更真緒二十一歳の冬に起こった、少し不思議な冬の日々の話は、これで全てだ。その後彼はサヨナキドリの声で目覚めることがたまにあったが、あの不思議な黒猫と出会うことは、もうなかった。けれどナナホシテントウは時々見かけたし、通り雨のあとに虹を見ることもあった。だから黒猫もきっと、どこかで気ままに暮らしているのだろう。あとのことは全て、それでおしまい。
めでたし、めでたし。
/星がおちてくる